2011年3月11日、東北の海岸地域はマグニチュード9.0の地震とそれに伴う津波によって破壊された。Pray for Japanは壊滅状態になった人口16万人の東北地方でもっとも大きな海岸沿いの都市、石巻市(宮城県)を舞台としている。日本に住むアメリカ人の映画監督スチュー・リービーは、ボランティアとして東北に赴き、そこで津波の爪痕を6週間に渡り、総尺50時間もの映像をカメラに収めた。
Pray for Japanは学校、避難所、家族、ボランティアという4つのグループから、障害や哀しみを乗り越え、戦う犠牲者たちの姿を映し出し、記録した。4つの違う立場の人たちを追うことにより、この自然災害がもたらした悲劇の重みや影響力の強さが浮かび上がってくる。彼らは故郷や愛する人たちのために戦う、名もなきヒーローたちなのだった。
被災者の人たち、そして東北で働くボランティアの人たちが見せる辛抱強さ、自分を犠牲にしてまで他人を思いやる精神に感服する。そんな彼らに私たちが敬意を払っていること、いつも心から応援していること、そしてどんなに強靭な戦士であっても心が弱くなることもあるということを知ってもらいたい。
そんな思いが込められている。
また、命の危険が迫っている状況下で人間の持つ内なる力がどれほど大きなものかをこの映画は教えてくれる。
彼らすばらしいヒーローたちから私たちは多くを学ぶことができる。